縄文のある風景

古里の四季折々に、ゆったりと流れていたであろう「縄文」に思いを重ねて

「かんころ」を作る

 今シーズンの「かんころ」作りスタートです。

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 失礼しました。↑ は、心太作製中です。「かんころ」は、この釜で茹で、

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 干し上げます。干している場所は「なだら」。?殆どの人はご存じないでしょうが、当地方には「なだら」と呼ばれる物干し場があります。地面から一定の高さを取り、(古くは)竹をすのこ状に編んでいき、風通しを良くしたものです。

 実は、今日の作業計画は二転三転。「風が強いから、今日は、かんころ作り(風が強いと良く乾く)」との予定が「○○子さんが、草ば切りよっばい。」の一言で、急遽、昨日の旧校舎跡の公園草刈り。一時間かからず終了した後、食事。後、のた~りしていたところ、ン?カカの姿が見えない。ぶらり、本家の方に向かった所、既に、「かんころ」は乾燥課程に、そして、釜の中は中止にしたはずの「とくってん(心太)」が・・・。おまけに、三人娘の内二人が「ささげ」の実を莢から外している真っ最中。

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 急ぎ、カメラを・・・、と撮影したのが ↑ 三枚です。

 私の動きは、全て、後手後手です。誰ですか、田舎はの~んびりなんてほざいてる人は・・・。田舎の処理は電光石火かもです。理由は、少人数・完全自治、と言う所でしょうか。ここには「おもねる」感覚より「一人ででも生きている」感覚の方が強い気がします。別の言い方をすれば「人の世話をする」習性が身についていると言うことでしょうか。私は今、少しずつ、恩返しをしている最中ですが・・・。

 ここで、上五島流「かんころ」作製手順を(私の子供の頃を想定)。

 収穫した甘藷をまず「いもがま」と呼ぶ、家の床下に掘った穴(倉庫代わり)に保存。甘藷は、

 1.食用

 2.かんころに転用

  1)飼料用・・・甘藷を洗い、皮付きのまま薄切り。「なだら」で乾燥させ、俵に         

    詰め出荷。

  2)食用・・・日常的に食する場合と、「かんころもち」に使用する場合がある。 

    現在では、殆どが「かんころもち」用として使用されるようだ。作り方は、皮 

    を剥き、薄切りし、崩れない程度に茹で、乾燥させ、保存。

 

 甘藷の収穫は、昔とは比べものには成りません。生活実感と、細々とした、製作過程にあります。もう、どれほどの年数が経ちましたでしょうか、「かんころもち」用「かんころは」全て他の農家より買い入れてます。上記のショットは本家の物ですが、来年度は、少しでも自分家で・・・、と、考えていますが・・・。

 

   繰り返しますが、縄文人は、自給自足だったのです・・・