縄文のある風景

古里の四季折々に、ゆったりと流れていたであろう「縄文」に思いを重ねて

トクッテンば、炊く

 トクッテン=心太

 27日のお大師様に向け、心太を炊いています。先ず、大釜に水とテングサを入れ、

f:id:jyoumonjin:20160422212756j:plain

 煮詰めていきます。手タレは叔母。

f:id:jyoumonjin:20160422212903j:plain

 頃合いを見計らって、濾します。実は、この段階が非常に難しいらしく、食感等を含め、一番大事な瞬間だそうです。この見極めの達人が、私の亡母だったとか。

 この様な容器に、

f:id:jyoumonjin:20160422213658j:plain

 大釜で煮詰めた物を入れ・・・

f:id:jyoumonjin:20160422214004j:plain

 徹底的に絞ります。手タレは叔母、しゃもじ突きはカカ。参考までに、絞りきった残り糟は、肥料にするそうです。

f:id:jyoumonjin:20160422214248j:plain

 濾したテングサ汁(?)を麹蓋(モロブタ)に入れ固めます。

f:id:jyoumonjin:20160422214650j:plain

 これで、トクッテンの出来上がり。如何でしたか?ご存じのように、寒天は、トクッテンからの派生食品。中には、寒天を戻して心太として供する所もあるとか。五島では、お盆を中心に、祭事等にトクッテンが重宝されます。子供の頃は潜って、テングサ収集に励んでいました。今年は一つ、テングサ採りをも、計画に入れておきましょうか。

  やれやれトクッテンは終了、と思った矢先、カカ、憤怒の形相。「ヒワば喰われた。」。と言うことで、急遽、テグス作戦開始。

f:id:jyoumonjin:20160422220740j:plain

 見にくいでしょうが、塩ビ管どうしは、テグスの連絡網。カラスの対応加減で、これから先の対烏作戦が決まります。

 

       縄文人は、トクッテンは、喰うとらんばい。